『美人よりもアクセサリーをたくさん着けた女の方が魅力的だ』
という言葉があるそうだ。
彼らのおしゃれに対する情熱とエネルギーには敬服する。
収入の80%をおしゃれに使う人もいるという。
「おいでよアフリカ」 板垣真理子・著 晶文社
マサイ族は足が長く、鼻筋が通り、顔立ちが貴族的と言われる。で、しかも、おしゃれなのだ。
パターン化された装身具のように見えるが、それぞれ個性的だし、創意工夫されている。だから、
自分で身に着けるだけでなく、お客様にも売りたくなる。牛の檻を背に売店が設けられていた。
マサイ族の部落を出てクルマで走りかけたら、幾らも走らない内に、突然、エンジンが止まった。
ドライバーが携帯電話をかけたら、5分もしない内に救援車が到着した。まるで映画のようだ。
故障はすぐ直った。ここでは、サファリでは、携帯電話が大活躍するのである。
クレーターの中を走っているサファリ・カーのドライバー兼ガイドが数十人ほどいたと思うが、
彼らは常に携帯電話を持って「○○にライオンがいるよ」と言った情報交換をしているのである。
こちらでは食べる物、着る物は安いのだが、携帯電話購入費や通話料は結構高かったのだが…
帰国の日が近づいている娘の佳織の都合で、ンゴロンゴロ自然保護区ではワイルドライフ・ロッジに1泊、アルーシャのホテルに2泊だけのサファリ旅行としてはタイトなものになった。
でも、それなりに満ちたりたものを感じることができたのは、美しい景色の中でたくましく生きている動物たちと純朴なマサイ族に会えたことであろう。
「ンゴロンゴロのアニマル紳士録」余録
私はライオン表というのを作り、狩りをした日と狩ろうとした動物、
それが成功か失敗かの記録表を壁に張って、毎朝でかける前にその表とにらめっこし、
その日、観察するプライド(家族、群れ、狩りをするチーム)を決めていた。
あるプライドは七日間なにも食べられなかった時が二度はあったし、
十六頭のプライドで九日間のあいだにヌー一頭を仕留めたにすぎない時もあった。
「ライオンは寝ている」 大貫妙子・著 新潮社 1996年発行
ンゴロンゴロのアニマル紳士録(1)は大貫妙子の著書で始まっているのだが、最後もこの本で。
ンゴロンゴロ自然保護区はクレーターの底だけがフィールドなので、西側に隣接するセレンゲティ国立公園に比べたら、面積では50分の1以下。景色がきれいで、動物を見るための条件に恵まれているが、広くはない。1日か2日ほど、サファリカーで走れば隅から隅まで見てまわれる。にもかかわらず、彼女は上記の表のごとく長期滞在をして、クレーターの中の7つのライオンのプライドの棲み分けや、そのせめぎ合い、狩りの方法まで観察して記録しているのである。
写真家の岩合光昭が同行していて、彼のアドバイスを受けたと「あとがき」で書いているが、それにしても素晴らしい。この著書にはガラパゴス諸島と南極大陸の動物のことも書いてあるが、動物好きな彼女の内面が見て取れます。「群れに戻れぬほど深手を負ったバッファローは立ち止まると空を掻くような瞳を、一瞬、群れの方向にむけた」といった音楽家らしい繊細な表現も随所にみられるが、彼女は「私は歌をつくり、歌を歌うことを生業としています。もうひとりの私は観客のいない、もうひとつのステージをゆっくり歩いて行けたらと思います」と結んでいる。
大貫妙子は触れていませんが、「ライオンは寝ている」というタイトルはトーケンズの
ヒット曲「The Lion Sleeps Tonight」からだろう。やさしさあふれる歌詞の一部を…
シーッ 静かに 坊や
動かないで 坊や
今夜 ライオンは寝ているわ
【LOG in BLOG】05.1.6
Tsunami yokata Nihon anzen janai! Koko 10 kodomo shinimashita.
これは本日受けとったタンザニアの
ワンブラ医師からのE-mailである。彼は英語が苦手な我々のために精いっぱいの日本語を使ってくださるのである。
スマトラ沖から約7000km離れたダルエスサラームの海岸でも10人の死者が出たことは日本の新聞にも報じられていた。でも、その犠牲者が子供であることはこのE-mailを読むまで僕は知らなかった。痛ましいことである。津波は時速700kmで進むというから、地震の約10時間後に起きた災害であろう。タンザニアの方々もテレビでCNNやBBCを見ているわけだから、すでに地震については知っていた方が多かったと思うが、まさか津波がここまで来るとは…。 Tsumamiが世界共通語になっているということは、津波の恐さを知る国が少なかったということか。
ダルエスサラームの海岸。こんな所にも物売りが現れる。写真右はフローレンス夫人。