平原で見る花や原生林の蔓科植物に咲く花はどれも、
南イギリスの丘稜の花々のように小さい。
見るものすべてが比類ない高貴さをつくりだしていた。
「アフリカの日々」 アイザック・ディネーセン著 横山貞子・訳 晶文社
動物こそ少ないのだが、川の流れる音はしばしば聴こえる。水には恵まれているのである。
そのせいか、シダ類が多い。大きな樹木がシダに覆われ、神秘的な雰囲気を醸し出している。
巨大な密林の中で小さな花をふたつ見つけた。いずれもツリフネソウの仲間のようだ。
距(きょ)と言って、花弁の基部に袋状の突起があるのが特徴です。
こちらはImpatiens Kilimanjari。キリマンジャロのツリフネソウ。
もうひとつはImpatiens Papilionacea。蝶々の形をしたツリフネソウ。いずれも可愛い。
我々の山案内人を紹介します。右はチーフ・ガイドのヘディックさん(62歳)で5日間同行した。
左はアシスタント・ガイドのモゼスさん(34歳)で、結果として2日間だけの同行となった。
二人ともこの山の麓のマラング村の住人でチャガ族。スワヒリ語と部族語以外に英語も話す。
【LOG in BLOG】05.2.25
前回、このLOG(日記)で図書館のパソコンに「キリマンジャロ」と入力した話しを書きましたが、もし映画博物館のようなものがあり検索をしたら、多分、これが一番に飛び出すだろうという映画があります。「キリマンジャロの決闘」という1959年のアメリカ映画です。
すでにレンタル・ビデオ屋に行っても置いていない映画ですが、21日、神戸のサンテレビで放映されました。ビデオに撮って観たところですが、主演のロバート・テーラーが熱演していますが、結論から言ってB級映画です。でも、全編にわたってアフリカでの屋外撮影で観光映画、いや、サファリ映画といった感じです。登場した動物が12種類。ライオンやアフリカ象は何度も登場します。リカオンやインパラなど、このブログの[33]〜[42]のンゴロンゴロ自然保護区の項にも登場しなかった動物も出ています。背後にキリマンジャロがチラチラと見えるわけですから、アンボセリ国立公園での撮影ではないかと思います。
この映画、ケニアのモンバサからナイロビへの鉄道を建設する技術者の話しですが、それを阻むのが映画の中では「ワルーシュ族」という名になっていたマサイ族。ところが、マサイ族の酋長がロバート・テーラーの男気に惚れて建設者たちの味方となり、最後まで悪役だったのがアラブ人でした。この映画はプロローグでアラブ人が奴隷を虐待する場面も描いています。半世紀ほど前の映画ですが、今日のブッシュ政権を連想する内容になっています。
キリマンジャロ中腹から見下ろしたアンボセリ国立公園