この山がアフリカの最高峰であることを知ったドイツ皇帝ヴィルヘルム2世は、
イギリスとかけあい、イギリス領東アフリカ植民地(今のケニア)に含まれていた
キリマンジャロをドイツ領東アフリカ(今のタンザニア)に編入し国境線を変更した。
ケニアとタンザニアの国境線がキリマンジャロの東で複雑に曲がっているのは
そのためである。
地球の歩き方14(97〜98版)「キリマンジャロの歴史」 ダイヤモンド社
There is no historical evidence to support the story
that the dividing line went on purpose around Mount Kilimanjaro
and that Queen Victoria gave it as a present for the Kaiser's birthday as
she already possessed Mount Kenya.
「Short History of Tanzania」Panamas sarl社製の地図の裏面の文章
ガイドのヘディックさんに追い立てられるようにして、やっとの思いでホロンボ・ハットに到着。
山小屋(ハット)の外に我々の荷物が並べられていた。美枝子の私物をひとつの袋にまとめる。
それを一人のポーターに持たせて下山開始。下山スタートが午後2時。すでに30km以上は山中に
入っている。マラソン選手のように走り続けないと明るい内にキボ・ホテルまで到着しない。
日本語で「たのむ」と言って、下山するポーターの肩を叩いたら、ニコッと笑ってくれた。
我々のようにノーマルなスケジュールの場合、山中4泊の内、2泊はこのホロンボ・ハットで宿泊。
だから、他の二つの山小屋(ハット)に比べて大きい。しかもマウェンジ峰に近いためか、水にも
恵まれている。欧米人は到着するとすぐに水シャワーを浴びていたが、真似はできなかった。
下界が白い雲で見えなくなったので、高台にあがって、山小屋(ハット)を見下ろしてみた。
「雲上人」という言葉が浮かんだ。関西の山では、なかなかこうはならない。
夕日が低い位置がら差し込んでくる。夕食の準備に忙しいポーターたちの顔が赤く染まる。
そして、上空には、なぜか赤く染まっていない「キリマンジャロの雪」が覗いている。
今日という日の終焉を告げるように稜線の向こうに陽が沈んだ。静かに、そして、厳かに。
カメラをケースに入れようとしたら、山頂近くから、噴火でもあったのではと思わせるような
赤い雲がこちらを向いた。この景色、トコトン楽しませてくれる。好きだ、キリマンジャロ。
ところで、今回の冒頭の二つの文章は驚きましたね。
イギリスの女王さんがドイツの皇帝さんに「素敵なキリマンジャロ」をお誕生日プレゼントしたという話し。「こっちは、もうひとつ、ケニア山がありますので」と言いながら…豪儀ですね。
国境がいびつな形をしているのは、そのためなんですね。でも、この二国、第一次世界大戦中に戦い、ドイツが負け、タンザニアもイギリス領となったのだが、国境は変えなかった。エライ!
【LOG in BLOG】05.3.8
ご縁があって「ミス・ユニバース日本大会」を見学させてもらった。場所は有楽町駅近くの東京国際フォーラム。入場無料だったが、誰でもは入れない催しのようだ。報道陣が妙に多いイベントでもある。素晴らしいショーの連続なのだが、良いカメラ位置は報道陣が占領していて、我々一般人は横とか後ろからしか見せてもらえないという不満が残った。
すでに一次選考が終わっていて、15人の予選通過者の中からタイで開かれる世界大会に出場する日本代表を選考する催しである。水着あり、ガウンあり。女性美を堪能させてもらった。結果として、上の写真の右端の葛谷由香里さん(21歳・愛知県出身)が代表の座を射止めた。
なお、予選通過者15人の中に「時の人」ホリエモン氏の彼女がいた。結果は「残念ながら…」となったが、報道陣を集める効果はあった。昨年のこの催しは場所がお台場で、フジサンケイグループが後援した。そして、昨年の予選通過者のレッスン風景、決勝の舞台や楽屋をドキュメントした番組がフジテレビをキー局にして放送されたのだから不思議な回り合わせである。
無論、今年のパンフレットには「フジサンケイ」の名前はない。