リオのカーニバルの日にキリストを讃えながら黒人奴隷たちは歌い踊った。
故郷アフリカの歌や踊りで悲惨な現実をひとときでも忘れるために。
そして、白人への限りない憎しみを込めながら。
アフリカのリズムに激しい怒りが加わって、素晴らしい音楽「サンバ」が生まれた。
「ブラジルの黒人密教」 鈴木一郎・著 第三文明社
16世紀末のブラジルの白人の人口は24,000人ほどになっていたが、アフリカの黒人奴隷もすで
に14,000人ほどになっていた。それが200年ほど経過して、18世紀末には両者の比率が逆転し
たのだから、ブラジルに送られたアフリカ人奴隷の数も中途半端じゃなかったのである。
上記のリオのカーニバルはカトリック教徒の謝肉祭である。もともと白人の宗教儀礼を黒人の祝祭にしてしまったのである。異郷の地で奴隷としての屈辱の生活を強いられれば、いやが上にもアフリカを慕う念がつもったのだ。そして、独特の文化と宗教観が生まれたのだ。
バガモヨのカトリック教会とその周辺の建物を見ていると、そんな想いが沸いてくる。
1世紀ほど前まで続いた忌まわしい歴史は遙か彼方に過ぎ去ったかのように、古ぼけた街並みの
一角に、東アフリカではもっとも古い教会が静かに建っていた。これは奴隷貿易の張本人である
アラブ人やイスラム文化への挑戦状でもあるのだろう。ここには観光客も多く集まっていた。
イギリスの探検家であるリビングストンは数々の地理的な発見と宣教師としての活動をしながら
「奴隷貿易を根絶する道」を探っていた。彼の最期はタンザニアの奥地のザンビアの小さな村で
あったが、忠実な召使いの努力によって、1873年、このローマンカトリック教会に安置された。
【LOG in BLOG】05.5.13
暗いニュースが多い今日この頃ですが、連日、明るい話題を提供してくれるプロ野球の交流戦は「今年のヒット商品」となるでしょう。ここ数年、閑古鳥が鳴いていた球場(現在のスカイマークスタジアム)がほぼ満員となり、球場内の食堂やトイレに行列ができた。地元住民としては嬉しい。
広島カープを迎えてのオリックス。名物の花火が一段と華やいで見えた。