いつの時代にもまして、人は移動し、商品は売り買いされ、情報は流れていく。
逆に今日のアフリカで、人もモノも動くことなく、情報も停滞している共同体を
見つけることは困難になってきている。
「現代アフリカ入門」 勝俣誠・著 岩波新書
SUPERMARKETという名のスーパーマーケットである。日本と同じで郊外型が多くなりつつある。
店内でカメラをかまえたら女性店員が次々と集まった。その陽気さが後方の男性に乗り移った。
こちらではウィグ(かつら)がよく売れるようで、無造作に大量陳列してある。値段も安い。
「ここがアフリカなのか」と思うような広々とした空間、美しいディスプレー、多彩な商品群。
日本ではハイパーマーケットは退潮ぎみだと思うが、ダルエスサラームには2〜3店舗ほど。
スイカ党公認の美枝子はこんなお店でよく買ったのだが、我々や使用人を含めると10人家族のワンブラ家では短時間でペロリ。30〜50円と安いが、味は日本のものが少し上か。でも、パッションフルーツやパパイアなど、日本では味わえない、おいしくって甘い果実がいろいろとあった。
同じ果実の販売だが、こちらはダルエスサラーム大学の売店。正面、上からスイカ、バナナ、パパイア、その左にマンゴー。左の棚にキューリ。手前に食パン。ファーストフードに群がる日本の大学生に見せたいラインナップである。マンゴーはその場で食べられるように剥いてくれる。
生産者直売店である。のどかで、楽しげである。
ダルエスサラーム都心部に行くと専門店が多い。左はウェディングドレス、右の店は何を売っているのか?…正解は発電器。10時間くらいの停電がちょくちょくあるこの街では必需品である。
天井から吊りさげられた釣り針を大きくしたような鉄棒、日本刀のような刃。これも商店!
使用人のエリーザさんに同行してもらって、ウブンゴというターミナルの牛肉屋へ買い物に行く。
店内は狭いのだが、中に入ってビビッと感じた。「写真を撮りたいと店の人に言ってくれ」と
エリーザさんにあわてて言ったのだが、そんな日本語を彼女が理解してくれるはずがない。
気配で感じてくれて、撮影の許可を取ってくれた。すぐに、シャッターを押し続けた。
肉屋なのに冷蔵庫がない。汗をかきながら、こちらが指差した箇所を切りそいでくれる。
店の人の顔がいい。肉の色が艶めかしい。
【LOG in BLOG】05.11.21
お天気がいいので、六甲山の山上の神戸市立森林植物園へもみじ狩りに出かけた。
この森林植物園は、つつじ、桜、しゃくなげなどが評判なのだが、紅葉もなかなかである。
手入れの行き届いたカエデが「今が見頃ですよ」と待ちかまえていた。
カメラマンも大勢いた。久しぶりにエイト・バイ・テンというカメラにも出会った。
1940年に創設された総面積142ヘクタール。1200種(うち500種は外国産)の樹木は壮観である。
信州に行かねば見られないと思っていた白樺がここにもあるじゃないか。
ナナカマドの赤い実と青い空。この感じが好きなのである。
幼稚園生、みんな、男の子と女の子が手を握っている。こんな事、昔はさせてもらわなかったよ。
手回し良く、サンタクロースさんやトナカイも待機していた。
帰りは裏六甲側に下りて三田市へ。柿を買う。「柿よ、おいしくなれ」とタンザニア流の祈祷。
【LOG in BLOG】05.12.6
[88]でご紹介した我がblogの数少ないリンク先のひとつである
「佐野由美オフィシャルサイト」の由美ちゃん(親しげな呼び方になりますが、生前、我が家で彼女と会っているのは娘の麻琴だけ)の画集が、11月、出版されました。由美ちゃんには文才があったために、神戸の大震災の体験本(「路地裏に綴るこえ」今でもよく売れている!)やネパール滞在の記録(「パタンの空より」素晴らしいNGO活動!)がすでに出版されているのですが、画集は初めてなのである。
実際に画集を手に取って、ずっしりとしたボリューム感に圧倒された。多彩な生活体験を反映した141点の作品。絵画から鉄の立体造形までバラエティ豊かな作品集に仕上がっています。
「佐野由美作品集」 発行・編集・制作 : シースペース 作品撮影 : 岡本吉史 3000円(税込)
その作品集出版を記念して、11月29日から12月25日まで、神戸市兵庫区の喫茶店で「佐野由美作品展」が開催され、我々も駆けつけて拝見。「由美ちゃんは生きている!」を実感しました。
写真、右の方は銅版画家の
中村ちとせさん。今回の佐野由美作品展は版画が多いのだが、彼女の協力によるものである。西アフリカのナイジェリア、ニジェール、カメルーンなどを3回ほど歴訪して、それを作品の表現に生かしている彼女は「今度はエチオピアに行こうかと思っています。ついでにタンザニアにも」とのことでした。ちとせさんも、由美ちゃんも、とにかくパワフル!