危険な所ほど、人を引き付ける魅力がある。
キベラは世界でも指折りの危険な街かも知れないが、
そこに誘導してくれた二人の女性がいる。
早川千晶さんとリリアンさん。
早川千晶さんについては、
[06]に書きましたが、ウペポという活動の中心人物である。
ナイロビ在住。フリーライターでもあり、エコツアーコンダクターでもある。
彼女の活動の支持者は日本全国にいる。それらの方々に活動報告をするために、我々がタンザニアに滞在していた10月と11月は、北は北海道から南は沖縄まで全国行脚をしている。
こんなに忙しい方にキベラに連れて行ってもらったのだから、我々はラッキーであった。
もうひとりの方は、キベラにおける千晶さんの相棒のリリアンさんである。
31歳と若いのだが、子供が二人。しかも、自らの弟や妹を自宅に住まわせて、通学させている。
この写真はキベラ地区にある彼女の家におじゃました時のもの。左にテレビが見えているが、技術者の旦那さまが給料日にポンとこのカラーテレビを買って帰ったのだそうだ。「なぜ、こんな物を買ったの」と彼女はおカンムリで、1ヵ月は口をきいていないとのことだった。
リリアンさんは仕事も活動も順調なのだが、どうも旦那の操縦はままならないとのこと。
住居に小さなお店も設けていた。彼女は刺繍や洋裁が得意なのだが、同好の仲間のために、糸、ひも、ボタン、ファスナー、ビーズなどの小物を置いて売っている働き者の主婦である。