「私たちは寄付が欲しいんじゃない。
でも、理解は欲しいのです。」早川千晶
上の写真はこの学校の図書室なのだ。英語、スワヒリ語、日本語…いろいろな本が並んでいる。これだけの本、なかなか集まるものじゃないだろう。
「キベラから」というタイトルで7頁にわたって記させていただき、最後にまとめのようなものを書かなくてはという段階になって、困ったなと思っているところである。
早川千晶さんやウペポの活動は多岐にわたっているし、我々がスッと書けるものじゃない。
例えば、マリリンさん。彼女は刺繍がお上手で、その作品を買わせていただき、今、ステイ先のワンブラ家の応接間(下の写真)を飾っている。しかも、音楽会での一曲(スワヒリ語の卑俗化を憂いたメッセージソング)を作詞、作曲なさったと聞いて、多才な方とはわかったが、彼女の学校での役割はよくわからなかった。取材として、中途半端だったと思う。
でも、この活動への理解が欲しい…と言われる千晶さんのスピリットが少しでも伝えられたらという期待感はある。まとめに換えて、二つ、エピソードのようなものを書いておく。
まず、ひとつ目。お昼の給食時間にいただいた食事はおいしかった。
上の写真の下から順に、さつま芋の蒸したもの、野菜のムチャチャ、主食のウガリ、ビクトリア湖の魚の入ったムチュージ、お好み焼のアフリカ版とも言えるチャパティなどなど。
ウガリを主体にした食事は、この後、タンザニアに移った後も度々だったのだが、「手を使って食べてください」と言われたのはここだけだった。キリマンジャロ登山中にも食べたが、普通、我々のような外国人はスプーンで食べる。この辺りが「千晶さん流」ということだろうか。
もうひとつは学校の壁の絵。
[23]の給食のところの写真でお気付きではないかと思うが、中庭の両側の壁に絵や文字が描いてある。これらは日本人画家が何度かここに足を運んでボランティアで描いてくださったものである。この壁の絵は「学校ってのはネ、楽しいだけじゃダメなんだよ。アカデミックでなきゃ。」と言っているように思えるのだが、いかがでしょう。