ある根強い偏見によれば、
アフリカの住民は地球上の文明のさまざまな領域における発展に
まったく参与しなかったと考えられていた。
アフリカは歴史を持たないというのであった。
アフリカ社会のこのみじめな状況に基づいて、地理学者は
ほとんど島に近い形状、アフリカ大陸の孤立を強調してきた。
「アフリカの民族と文化」ドニーズ・ポーム著 川田順造・訳 白水社
ワンブラ家にステイしていて、想定外だったことがある。
ご主人のワンブラさんや近所の大学生が集まって、欧州サッカーのリーグ戦を
夜中の1時や2時ごろ、テレビ観戦するのだが、その様子が尋常ではないのだ。
時差の関係で実況が夜中になるのは仕方がないのだが、「ワァ〜」とか「ウォ〜」といった
叫声を発するので、別棟に寝ている我々も目が覚める。
何か、大事件でも起きたのではないかと思ってしまうほどである。
日本でのマラソン大会でタンザニアの選手が第何位になったかも、こまめにチェックしていた。日本のマラソンも実況中継すれば、彼らは熱狂的な応援をすることだろう。
アフリカ以外の国々との接点。それは、今、第一に、スポーツになってないか。
アフリカ大陸の孤立感をなくすための大切なカードになっていないか。
今回、トリノ・オリンピックのスピードスケートで黒人選手初の金メダルがあった。
彼らの身体能力の高さを発揮する分野が次第に拡がっている。
次は夏のオリンピック、水泳での活躍ではないだろうか。
でも、彼らは白人と泳ぐことに妙に神経質になっていた。
【LOG in BLOG】06.2.3
[95]のLOG(日記)でもご紹介したサカキマンゴーのソロライブが神戸であった。
大西匡哉とのコラボレーションでは東アフリカの音楽を紹介するというスタンスだったが、ソロライブではタンザニアの楽器を駆使しての、見事なまでの「マンゴーワールド」になっていた。
エレクトリック・ベースの美谷真希の援護もあって何とも言えぬ心地よいコンサートであった。
会場でタンザニアから取り寄せたリンバという楽器を売っていた。彼が「家で壁に向かって弾いているといい気持ちになる」と説明したら、何千円かする楽器が数個、すぐに売れた。
10年ほど前から娘が買ってきたリンバが我が家にはあるが、あの鉄の爪を引っかくと指先がヒリヒリしてきて、いい気持ちどころじゃないのだが… マンゴー先生、そんな時はどうするの?
昨年発売した彼の
CD「limba train」はタンザニア発の列車の音だろう。
その列車では楽器など、いろいろな文化遺産を運んでくれることだろう。
サカキマンゴーの演奏会スケジュールなどをお知りになりたい方は…